投稿日 2025/04/22
近日スコットランドのPINNDから入荷があります。MTBに於いてブラックとシルバーでは圧倒的にブラックのパーツが人気なのですが、読み間違えてしまったようで、PINNDのクランクはシルバーも人気が高いです。そのシルバーは前回のバッチでアルマイトの不良があり未入荷だったのですが、ようやく今回はそのBO分が届きます。
こうやって見ると確かにシルバーもかっこいいです。ちなみにこちらのモデルはボッシュモーター用ですが、こうやってキャプティブナットを交換することにより簡単にカスタマイズが楽しめます。キャプティブナットの向こうにチラっと見えるクランクボルトも交換できます。外からはあまり見えないのですが、見えない所にこだわるのがお洒落です。ちなみにキャプティブナットを交換するにはキャプティブナット・ツールが必要なのですが、わざわざ買うのももったいないので、ご希望であればこちらで交換して出荷可能です。
シマノモーター用にはプリロード・ボルトが用意されています。
こちらはBosch Performance Line CX Gen 5ドライブユニットに対応した新製品です。国内でGen 5のドライブを搭載したバイクはまだ流通していないので、在庫はしませんがお取り寄せは可能です。Gen 5からややモーターがコンパクト化したので、それに合わせてQファクターが最適化されています。
それと、スペシャライズド用のモーターのTurbo 2.1 / 2.2に対応するクランクも発売されましたが、国内で販売されているTurbo SL系には対応していませんので、こちらも同じく取り寄せ対応になります。
DJIのOsmo Action 5 Proを購入してから色々とベストの設定を探していましたが、とうとうGoProと遜色ないクオリティで撮影できるようになりました。それと、PDWのヘッズアップ!トレイルベルをトレイルで試してみました。これはおすすめです。詳しくはぜひ動画をご覧ください。
もうすぐDHのシーズンが開幕しますが、これは必見です。2024年シーズンに17才だったコロラド州デュランゴ出身のエイサ・ヴァーメットがFRAMEWORKSに所属してUCI WCに参戦、そのシーズンの終わりにRed Bull入りするというストーリーですが、MTBの世界にも大谷翔平や堀米雄斗レベルの天才が存在するのです。
とにかく天才以外に言いようがないのですが、敢えて表現するならジャクソン・ゴールドストーンとブランドン・セメナックの走りの両方を備えた空前絶後のライダーです。また凄いのが、彼の所属するチームのバイクはアメリカのベテラン、ネコ・ミュラリーがメジャーブランドに反旗を翻して自ら立ち上げたブランドであるFRAMEWORKSなのですが、アルミ製のハンドメイドで、今の最先端のバイクに見慣れた目で見ると、もはや懐かしい感じすらします。
このチームを運営するのが、かのマーティン・ホワイトリーです。グレッグ・ミナー、ローリー・グリーンランドを育てた名伯楽と言ってもいいでしょう。フォートウィリアムの後にチームのバンを壊されてエイサ・ヴァーメットのバイクが盗難されたため、スポンサーの1人が航空券のチケット代を負担してネコ・ミュラリーがアメリカまで戻ってフレームを組み上げ、さらにENVEはチームにホイールを用意するためにわざわざ生産ラインを止めてまで協力します。エイサ・ヴァーメットのためにはここまで大人が動くのです。
昨季はWCで3勝、さらに世界選手権Jrを制覇しますが、凄いのがUSA Cyclingが特別に許可を出して全米選手権のエリートクラスに出場した上、きっちり優勝してしまったのです。そしてシーズンオフのRed Bull RampageでRed Bullペイントのヘルメットを受け取ってこの動画は終わります。
エナジードリンクのヘルメットを被るというのはアスリートにとっては一つの到達点、目標ではありますが、それは同時に絶え間なくプレッシャーに晒される世界で生きていくことを意味します。彼がこれからどのようなライダーへと成熟していくのか、父親のような目線で見守りたいと思います。実際に彼の父親が登場するのですが、息子には最高の機材を与えてきたそうで、「銀行口座に$200あるからと$200のパッド買ってくれた」というエピソードには泣けます。そんな父と息子の物語でもあります。
最近は日本人でもBMXやMTBのアスリートでエナジードリンクのヘルメットを被るライダーが増えていますが、MTBの、しかもDHIに関してはまだ現れません。もはやUCI WCにフル参戦する選手が途絶えてしまっていますが、そのうちにエイサ・ヴァーメット級の天才が現れると期待したいです。
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