富士の国やまなし 第19回 Mt.富士ヒルクライム

富士の国やまなし 第19回 Mt.富士ヒルクライム


2023年 06月 06日

去年に続き、今年も走ってきました富士ヒル。

一度走ったのでもういいかな、と思っていたのですが、乗る練習が赤字なので再び体を張ってきました。

📸 渡辺 洋一

 実はニセコグラベル参戦以降ずっと体調不良で、おかしな咳が続き、やる気が出ないという状態が続いていました。ライドが雨で過酷だったとは言え、ただの疲れ以上のものあり、薄々これはコロナではないかと感じていました。パンデミック中のアメリカにバンバン出張しても感染しなかった僕だったのですが、収束後に感染させてくれる夜の札幌はさすがです。

さすがにニセコからノーライドはまずいと思って一度だけロードバイクに乗りに行ったのですが、登りで異常に心拍が上がり、なんと登りで心拍197bpmを数年ぶりに達成して倒れそうになりました。そこからはひたすら家でゼルダの伝説をやり込む日々でなんとか99%完治させました。

これが冒頭に貼ったtweetに繋がるのですが、アメリカ、東北、北海道の旅で自転車に乗った以上に多くのカロリーを摂取したせいで去年の富士ヒル参戦時よりも+5kgの体重で挑みました。今回の富士ヒル遠征を時系列を追います。

6月3日、7AMに事務所を自走で出発した瞬間にDi2のバッテリー低下のアラートが。2メモリがあれば富士ヒルは余裕でしょう。海抜ほぼ0mなのに高度188mと表示され、補正されていないのも気になります。まだEdge840に慣れない感じです。

一部の勢力にとって非常にアイコニックな場所です。

AM7:30 新大阪駅です。この場所はその昔、路面が良いのでBMXフラットランドの聖地でした。インバウンド多数でアフターコロナを感じました。輪行袋にバイクを積めて階段を上がって改札口へ。

はいDNSです。

と思ったのですが、友人が事務所にクルマで迎えにきてくれて、気がつけば富士吉田にいました。

会場内のテントが荒天のせいで粉々に砕けたまま放置されていたり、開催の可否は結構ギリギリだったんだなと思わせました。今回は乗る練習からケンタロが参加だったのですが、色々大変だったようで、詳細はReplicantFMを聴いてください。

宿はPICA富士吉田という、ケンタロがクリック合戦に打ち勝って確保した、会場から最も近い宿でした。翌朝起床すると会場に向かうライダーがびゅんびゅんに走ってました。

AM9:10に第8ウェーブでスタート。

走り出してリアルスタート直前になんとバッテリーが1メモリに。大丈夫なのか?!

 

公式には1:39:45というタイムで、去年より55秒落ちだったのですが、体重+5kgの体調不良明けという状況下ではほぼ優勝を勝ち取ったと言ってもいいのではないでしょうか。

去年のログと比較しました。17km地点で去年のタイムよりほぼ2分遅かったのですが、残り7kmということに気づき、なぜか元気になってペースアップしたような気がします。逆にいうと、去年はここから激タレたんでしょう。最後の7kmで1分を巻いて、なんとか去年から55秒落ちというリザルトに着地しました。

ヒルクライムに於いて、パワーウェイトレシオは絶対で、去年から体重+5kgなら相当なタイムの悪化を想定していて、1:45あたりを覚悟していたのですがこれは望外のリザルトです。理由を色々と考えていたのですが、いくつかあります。

●去年走ったのでうっすらコースを覚えた

これは大きいです。ガーミンにログを入れていても、未知のヒルクライムはメンタルがやられるので、1度でも走ったことがあるというのはタイムに寄与します。

●タイヤの空気圧がはまった

去年はタイヤの空気圧が高すぎてゴロゴロ感をずっと感じていて、明らかに失敗しました。スタートが標高1,000m、フィニッシュが2,300mなので平地と同じ空気圧では高すぎます。実走して決定しましょう。今回は思い切って下げたらしっとりして最高でした。

●ホイールが大幅グレードアップ

ENVE Foundation 45からSES 4.5に変わったので重量だけでも100g軽量化した上、空力も向上しています。富士ヒルは斜度がそこまでエグくないのでスピードが出る区間もあり、空力は効きます。

カセットのロー側が30Tから34Tになった

去年はインナーギアを後半で多用しましたが、今回はインナーは使いませんでした。

チェーンリングのサイズはデカければデカいほど損失が少ないというのは昔から言われていますが、具体的な実験結果を見るとチェーンラインの見地からもアウター&ローは理にかなっているようです。なので今回は52x34で最後の坂も踏み切りました。

●壊れかけのTIMEからDura Aceのペダルに変えた

YouTubeの動画も作りましたが、TIMEは上下にガタが多くて壊れる寸前だったのですが、DAのペダルはカッチリしていて感動ものでした。あと、今回はシューズもヒルクライムに合わせて軽量なGiroのEmpire SLXにしてみました。

2022年仕様

2023年仕様 7.55kg (ボトルとガーミン含まず)

もっと細かい話をするとサドルをセライタリアからフィジークに交換したり、バーテープを弊社取扱のPDWに交換したり、チェーンをアルテグラグレードからDAグレードに交換したり、クランクをPM付きのモデルに交換したり、気づかないうちに多くの部品を交換していたのですが、前後140mmのXTRグレードのローターからRT-CL800という新型モデルのF160mm R140mmという組み合わせに交換したのが一番僕のライドクオリティを上げてくれました。

DAとアルテグラは現行モデルからブレーキパッドとローターのクリアランスが大きくなり、ローターがパッドにタッチすることが少なくなったのですが、それでもローターの振れが大きくなるとタッチすることは避けられませんでした。乗り始めてからローターが擦っていることに気づくと帰りたくなりますよね。

ところが、RT-CL800は富士ヒル下山のハードブレーキングでもローターが振れることは一切ありませんでした。マチューの真似をして前後140mmローターにしていたのですが、やはり一般ライダーは前160mmがコントロール性が高くて安心ですね。

という感じで機材面で改善されたのがそこまでタイムが落ちていない理由なのですが、エアロードを購入してからロードバイクに以前より乗るようになったことも大きいと思います。昨年は平均出力193Wで、今年は211Wと9%の向上を果たしていいます。ちなみに体重は7%増です。

荒天のせいで一時は参加が危ぶまれた富士ヒルですが、やっぱり参加して良かったです。というか、今まで自転車イベントに参加して後悔したことは一度もないのですが。

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